IOC(国際オリンピック委員会)が後援する非オリンピック種目の国際総合競技大会「第8回ワールドゲームズ2009大会」の開会式が、7月16日午後7時30分から10時(現地時刻)、台湾・高雄市のソインスタジアム(大会のメインスタジアム)に満員の4万人の観衆を集め開催されました。
陳菊高雄市長、IOC猪谷千春副会長、ロン・フローリッヒ国際ワールドゲームズ協会会長が挨拶後、中華民国・馬総統が開会宣言を行いました。
今回、馬総統が開会宣言を行うことを事前に知った中国選手は開会式に出席せず、ワールドゲームズは、過去のロサンゼルスやモスクワ五輪でのソ連や米国などのボイコットの反省から、参加選手は各競技の国際連盟が選び、各国政府の意向による選手の参加、不参加が起こらないようにする配慮をしてきましたが、今回のような事態が起きてしまいました。(尚、中国選手は各競技には参加予定)
本日7月17日から26日まで公式26競技、公開5競技が、84の国・地域の2,908人の選手によって行われます。(日本人選手は、23競技に162名が参加)
(高雄発:日本ワールドゲームズ協会執行理事 師岡文男)
(写真提供:KOC-CNA)
本日(7月17日)から競技が開始され、日本人選手は、ローラースポーツ、ドラゴンボート、相撲、ソフトボール、オリエンテーリング、新体操[体操]の6競技に参加し、相撲男子重量級に参加した姫野孝(ひめのたかし)選手(=写真右から2人目)と相撲男子中量級に参加した伊東良(いとうりょう)選手が金メダル、相撲男子中量級に参加した吉田勝雄(よしだかつお)選手が銀メダル、相撲女子中量級に出場した松浦麻乃(まつうらあさの)選手が銅メダルと早くも4個のメダルを獲得しました。
相撲男子重量級で金メダルを獲得した姫野孝選手(写真提供:KOC-CNA)
日本人選手が参加した競技は、ボディビルディング、ローラースポーツ、ドラゴンボート、相撲、ソフトボール、オリエンテーリング、新体操[体操]、ハンドボールの8競技に参加し、相撲男子無差別級に参加した松永六十四(まつながむとし)選手(=写真左端)が銀メダル、同じく男子無差別級に参加した姫野孝(ひめのたかし)選手(=写真右端)が銅メダルを獲得した。なお姫野孝選手は前日の男子重量級で金メダルを獲得しているので、2個目のメダルとなった。
またソフトボール女子で日本チームはカナダと韓国に対戦し、両試合とも快勝している。
相撲男子無差別級でメダルを獲得した松永六十四選手、姫野孝選手
日本人選手が参加した競技は、ボディビルディング、ソフトボール、オリエンテーリング、ハンドボール、綱引、フライングディスク、スポーツクライミングの7競技に参加し、スポーツクライミング男子リードに参加した安間佐千(あんまさち)選手が金メダルを獲得した。また男子ボディビルディング70kgに参加した須江正尋(すえまさひろ)選手、男子ボディビルディング80kgに参加した鈴木雅(すずきまさし)選手がそれぞれ銅メダルを獲得している。その他の競技でフライングディスクとソフトボールは2試合とも日本が快勝している。
見事金メダルを獲得した安間選手(写真提供:KOC-CNA)
日本人選手は、ボウリング、ソフトボール、ハンドボール、フライングディスク、トランポリン[体操]の5競技に参加し、この日は見事2個の金メダルを獲得した。まずトランポリン男子シンクロナイズドに参加した長崎峻侑(ながさきしゅんすけ)選手(=写真左)と伊藤正樹(いとうまさき)選手(=写真右)が金メダルを獲得した。
またソフトボール女子では決勝戦でチャイニーズタイペイに対戦した日本は4対2で優勝し、金メダルを獲得した。
見事な演技の長崎峻侑・伊藤正樹ペア(写真提供:KOC-CNA)
日本人選手は、ボウリング、ラケットボール、フライングディスク、スカッシュ、ローラースポーツの5競技に参加し、銀メダル1個を獲得した。
フライングディスク最終日、メインスタジアムでアメリカと対戦した日本代表チーム(写真左=ユニフォーム赤)はアルティメット決勝で、惜しくも6-13と敗れはしたものの、見事に銀メダルを獲得した。
ディスクを取り合う日本人選手(写真提供:KOC-CNA)
日本人選手は、ビリヤード、体操、ラケットボール、水上スキー・ウエイクボード、ローラースポーツの5競技に参加した。競技開始から昨日まで、順調にメダルを獲得してきた日本だったが、この日は各競技で苦戦を強いられた。今回4位入賞を目指したラケットボールの準々決勝は男女ともアメリカに敗退した。
またこの日から水上スキー・ウエイクボード、ビリヤードの競技がスタートし、ウエイクボードでは浅井未来(あさいみく)選手が出場している。
(写真提供:日本ウエイクボード協会)
日本人選手は、ビリヤード、水中スポーツ、水上スキー・ウエイクボード、武術の4競技に参加した。この日から始まった武術では、男子長拳に出場した市来崎大祐(いちきざきだいすけ)選手が、昨年の北京武術トーナメント4位から今回は見事、銀メダルを獲得した。
見事な技を披露する市来崎選手(写真提供:KOC-CNA)
日本人選手が参加した競技は、武術、ビリヤード、水上スキー・ウエイクボード、水中スポーツ。そしてこの日からアーチェリー、ラグビー、ダンススポーツも始まり7競技に参加した。昨日に引き続き武術では女子太極拳・太極剣に参加した宮岡愛(みやおかあい)選手が銅メダル、女子南拳・南刀に参加した小島恵梨香(こじまえりか)選手が見事銀メダルを獲得した。
銀メダルを獲得した小島恵梨香選手の演舞
日本人選手が参加した競技は、水上スキー・ウエイクボード、アーチェリー、ラグビー、ダンススポーツ、体操。そしてメダル獲得が期待されるパワーリフティング、空手も始まり7競技に参加した。この日は各競技で日本人選手が活躍し、水上スキー・ウエイクボードの女子ウエイクボードに参加した浅井未来(あさいみく)選手が銅メダル、パワーリフティング女子軽量級に参加した福島友佳子(ふくしまゆかこ)選手が銀メダル、空手男子組手70kgに参加した永木伸児(ながきしんじ)選手も銀メダル、同じく空手男子組手75kgに参加した松久功(まつひさこう)選手は銅メダルを獲得し、明日の最終日に向けて、メダル獲得の巻き返しが期待できそうな1日だった。
パワーあふれる福島友佳子選手の姿
日本人選手が参加した競技は、アーチェリー、パワーリフティング、空手の3競技に出場したが、惜しくもメダルを手にすることができなかった。これで、全競技を終了し、日本人選手は公式・公開併せて金メダル5、銀メダル7、銅メダル7を獲得した。
また、午後7時30分からメインスタジアムで満員の観客を集めてクロージングセレモニーが行われ、高雄市長、IWGA・フローリッヒ会長、次回開催地のコロンビア・カリ市長の挨拶が行われ、11日間にわたる「ワールドゲームズ2009高雄大会」の閉会が宣言された。
男子組手60kg級の試合
また、午後7時30分からメインスタジアムで満員の観客を集めてクロージングセレモニーが行われ、高雄市長、IWGA・フローリッヒ会長、次回開催地のコロンビア・カリ市長の挨拶が行われ、11日間にわたる「ワールドゲームズ2009高雄大会」の閉会が宣言された。
クロージングセレモニー